どっかで見たことあるなぁ、と
思った事。
耐震偽造とか、なんちゃらホテルの建築基準違反の事件なんかで書こうかな、と思っていたことなんだけど。実はリンク先のような事に似た事って、学生の頃、建築関係の事務所でバイトしていたときに聞いた事があるんですね。
もう10年以上も前なので具体的な事例は覚えていないんだけど、例えば、新築アパートの外階段の上に雨除けの屋根を付けると建築面積に算入されるので、確認申請のときは屋根無しにしておいて、後でテントだか鉄骨スレート葺だかの屋根を掛けるとか、そんなの。*1
ただ、建築基準法や条例的に『融通が利かない所をどう逃げるか』というか、そういう感覚だったと思う。最近話題になったような、構造をごまかすだとか、身障者用トイレや駐車スペースを潰すとか、そういう「悪意」のあるモノだった記憶は無い。*2 *3
ただ、「実質的に」規則を守ってない、って事では同じ事であるんで、そういう比較的小さい「ルール違反」が会社の業績が悪かったり、過当競争に陥ったり、世間の景気が悪くなったり、正しく仕事をしたから偉くなった、のではなく「エライから正しい」という世間の空気が強くなる事によって、現場担当に「規則を曲げてでも業績を上げる」プレッシャーが掛かって、どんどんエスカレートする、と。
どこで、だれがバレて大きな問題となるか。ババ抜き状態ですな。*4
映画『ロード・オブ・ウォー』みたいな武器を商売とする事自体、本質的に後ろ暗いところがあるので、そういう業界では悪意を持った「抜け穴くぐり」は多くなるン違うか、とか思ったり。
ま、そういう洞察から、業界は何であれ「筋の通らない仕事」ってのは我慢してやってはいけない、と漏れ様は思っている。
目先の小銭は手元に入るかもしれないが、そういう仕事をしていても気持ち良く無いし、自分の「魂」っーか何かそんなのを棄損しているというか、人生の時間をドブに捨てているようなものだと思うんだな。
そういう場面や人に遭遇した時、自分はそれらから「逃げる」事を心がけている。
世間のある部分には、悪意のある仕事をあえてやる事を「大人だ」とか言う空気がある。で、経験上、そういうことを吐く輩には道徳とか倫理とか近代思想とか哲学とかを援用して説得したところで「悪ぶってるオレ」に酔ってるのが大概なので、全く効き目無いどころか、説得する側に危害を加えたりする事さえある。
だもんで、そういうときは逃げる。逃げちゃって全然OK。と、自分に言い聞かせている。
を。いつの間にか「チラシのウラ」になっちまいましたよ、エエ。