生存報告的な

何か。


昨晩はルマン

のゴールに、F1ヨーロッパGPだったりしたのだが。
このところは、趣味関係は色々有って「お休み」にしているので、視聴なんかは諦めていたのだが。


家に帰ってきてネットを見ていると、ルマンに関しては「ああっ、すぐ傍でパブリックビューイングがあったのか!(謎」なんて勿体ない事はあったにせよ、著作権的にどうなのか良く分からないのだけど、モタスポの商業ジャーナリズム・サイトにストリーミングのリンクがあったりして、ゴール前1時間ほどは生で鑑賞できた。




で、観て思ったのは、「やぁ、トヨタは見事にルマンの“魔物”の餌食になってしまったなぁ」と。
つか、俺流に言えば、レースの神様にまたも嫌われてしまったのか、と。




ライバル勢のトラブルもあったにせよ、17時間前後からトップに立って、以降、2位のポルシェと1周も差が無い状態でバトルを続けて、チェッカーを受けるドライバーは、耐久では「速いドライバー」の仲間入りを果たしたんではないかと思う、日本人の中嶋で。
正に、“王道の勝ち”を目前にしていた訳じゃないですか。
それが、突然ターボのブーストが掛からなくなる、どっか機械がぶっ壊れた訳じゃなく、そんなので勝利が掌から滑り落ちていったなんて、、、ねぇ。


なんて、ドラマチック!(アレッ?
これぞレース。これぞルマン!(ヲイ。


や、ホントにそう思ったんだよね、俺。好きな言い方じゃないけど、昨今の芸人風に言うと「なんて美味しいんだ、トヨタ」と。
こんな劇的な何か、ってのは狙って出来るもんじゃない。無念すぎる敗退だけど、ここから更に頑張って、ついでに広報もスタイルを変えて、来年とか勝利すれば、広告代理店にいくら金を積んでも手に入らない「ブランドとしてのオーラ」が手に入る訳でさ。
脚本や演出の効いたチープなそれではなく、本物の「ドラマ」の片方の主人公になる訳で。
今日は関係者は皆泣いてヤケ酒でも煽れば良い。明日から来年に向けて戦えばいいのさ、と。




と、思って、ある意味感動して、あの最後の10分程のストリーミングを見ていたんだが、どうもそんな風に考える人間は、この国には少ないようで。
自分なんかは、以下の呟きなんかが妥当だと思うんだけどなぁ。



「素晴らしき敗者」ですよ、「素晴らしき」。




でも、ネットを見ていると、
「誰も幸せにならない結末」とか、「むごい」だとか「悲劇」だとか。
あんたら、「劇的な敗退」と対になる「劇的な勝利」を納めたポルシェ2号車とか、よりによってグランドスタンド前で止まってしまったTS050&中嶋にスタンディングオベーションを送った、各国からの観客の事は目に入っておらんのか。



あとトヨタの現場の日本人首脳陣もねぇ、ゴールチョイ前は半ばドヤ顔で画面に映っていた日本人のエライさんて、なんでゴール後にポルシェの首脳陣がトヨタのピットに挨拶に来ているのに、自ら応対せんの?
なんで西洋人の「お雇いのレースディレクター」達だけなの。
そこは、互いに手を握り、片言の英語でもいいから相手の勝利を讃える、そういった教養がないんだろうか。
そういう心持ちだから、レースの神様に嫌われるんでないの。



また、毎年そうなんだけど、レースに関するネット上の広報は、トヨタって何でこうショボイの?
アウディの、ツイートに加えて、車載カメラ+テレメトリー+RadioLeMansの実況、は別格にしても、ポルシェ並みのことは出来て当たり前じゃないの、企業規模からしたら。
日本語のGazooRacingは何かやってたみたいだけど、なんでLINE LIVE限定なの。芸能人テンコ盛りなアレでなく、世界に向けて流しても通用するコンテンツを流すべきじゃないの?(センスの悪い)広告代理店に金だけ払って投げっぱなしなんじゃないの。
ツイートにしたってさ、





この2つがいきなり並んでいて、何が起こったのかまるでわからない。つか、中の人が(後で上司に怒られない様に)どう書いたらいいのか混乱してる様しか見えない。*1
なんでこの2つの間に、その場で「突如ターボのブーストを失い、敗退した」と書けないの。
(今朝になってからは、ちゃんとしたレースレポートが上がるようになったけど。)
(まぁ、それでも、昨年よりかは随分マシにはなったと思うけれど。)




、、、ふぅ。
まぁ、ただ、自分が、望みがあるかもな、と思ったことが一つだけ。
トヨタの一番偉い人、豊田章男社長a.k.a.モリゾー氏が、

チームの皆の心境を思うと、そして、応援いただいた全ての方々へ、今、なんと申しあげたらよいか、正直、言葉が見つかりません。


我々、TOYOTA GAZOO Racingは“負け嫌い”です。負けることを知らずに戦うのでなく、本当の“負け”を味わわせてもらった我々は、来年もまた、世界耐久選手権という戦いに、そして、このルマン24時間という戦いに戻ってまいります。


もっといいクルマづくりのために、そのためにルマンの道に必ずや帰ってまいります。

http://f1-gate.com/toyota/lemans24h_31583.html

とコメントを出している事かな。



「負けることを知らずに戦うのでなく、本当の“負け”を味わわせてもらった我々」
これが本質だし、目の前で起こったことだし、これを企業のトップが認めることが出来ないと、その先は無いよね。
こういったコメントを出せる“エエとこのボン”はその地位に相応しい事をしていると思うな。

*1:つか、日本語のGazooのクライアントがTwitter for iPhoneなのが、俺からしたら広報を舐めてる様に思えるのだが。PCなりで練った140文字を投稿すべきなんじゃないの?