『情熱大陸』で

桜庭一樹が採り上げられてた。
この人の本は読んだ事無いんだけど、うん、面白かった。ここ数週間心がけてる事だけど、(桜庭さんの本を、って訳でなく)もっと本を読もうとオモタ。
少ないなりにも本は読む方だったんだけど、大学出てからかなぁ、最初にフィクションがガクンと減り、残ったノンフィクションすらもここ数年は「積読」で済ましてしまうほどだったんだけど。



実は上のエントリで書いた晩飯の席で、やはり「モノ作り」に関係ある人々とご一緒させてもらったんだけど、まぁ、細かい話の筋道は端折るけど、「タイプによっては『作る人』はプライベートな部分を世間に出すべきじゃないよね」と。また「作る人であり同時に楽しむ人」である我々への自戒を込めてだけど「『楽しむ人』も『作る人の露出した部分』だけ見て、分った気になるのもイカンよね」な話になったんですね。



そんな事もあって、番組で直木賞受賞後の作家がバンバン世間に露出していき、自分の創作のペースが乱され、はては一度は番組に対して断った執筆風景が、無人カメラという妥協を得たにせよ、撮影する事になってしまう、という流れを少しドキドキしながら見ていた。
で、無人カメラを据えて撮影するのだけど、気が散るというか、「モノ作りの雰囲気」が乱されるのか、一行も書けずに番組のそのシーンが終わる。
あれは書けなくて良かった。自分は、そんな結末になって何か「ほっ」としてしまった。



もう一つ。
番組中「読むことは、創作のための筋力トレーニング」という表現で作家が一日1冊の本を読み、毎日、新宿の5大書店をめぐり、蔵書が玄関先にまで溢れる、と如何にinputしているかが紹介されてた。
自分の場合、ここ最近情報を入れ過ぎと思っていて、もっと「入れるモノ」を削いで行かないといけないなと、そんな風に思っていた。ティアとかワンフェスとかのイベントに行くのに腰が重くなっていたのも、一部には「他人が作ったものを見たり買ったりしてる所で満たされてるン違うか」みたいな思いがあったりしたんですな。
でもソレは「作ることに関係無い」モノが多いって、事なんだろうな、と。関係ないモノが帯域食い過ぎ、ってトコなんでしょう、と。ネットとか。



そんな風に、なんかこう、わが身を振り返る事になったりしたもんで、この番組は見といて良かったなぁ、と。