プロが

無償でパッケージ絵を描いたのがどうのこうの、という話題がこんところダイアリーやらで採り上げられているようですが。



まぁ、ねぇ、基本的には、自分は別にプロが無償の仕事をするってのに目くじら立てたりはしないけどね。特に3Dやらイラストやら漫画やら原画やらで仕事してる人が、「あー、そのプロジェクト、面白そうね」って事で、同人だとかで作品を提供するってのはありでしょ、と。
「お金」でなくて、「面白さ」ってのを対価として受け取っている、と考えられる訳だし。



ただねぇ、今回の場合、ネットの一部で盛り上がってるだけとは言え、どっから見ても立派な「商用パッケージ」向けの仕事で。それはどうかなぁ、と思うんだよね。
そのパッケージが「これまでヴォーカロイドを支えてくださった皆様に感謝で、実費しか頂きません」みたいな利益還元セールみたいな物だったら、まぁ、係わる人みな手弁当でいいんじゃね、と思うんだけど、どうもそういう商品じゃないみたいだしね。
自分の仕事に対する「倫理観」から見ると、それなりの「企業として利益の出るお金」を購入者から取ってる訳だから、そういう購入者に対して失礼なんじゃね?と、思ったりするなぁ。
つか、仕事出す方にしても、(実際の所はどうか分かんないけど)ニコ動通してオファーを出してみたりと、ちょっと、「お仕事」として歪な形態だよね。



てか、あれよ、こういうコンテンツ制作なお仕事って、リテイクとかチェック・バックってのが作業工程の中に必ずと言って良いほど組み込まれている訳だけど。
今回の「仕事」では、そういう工程は踏んでるのか、自分はとても興味がある。



ライターがブログを書いたり、漫画家がネットに落書き乗っけたり同人誌出したり、ってのは「自分の好き勝手に出来る」からやってる事なんだよね。*1だから、「商品」としては荒削りとか制作者の独りよがりな面があって未熟だったりもする。*2そこを「商品」は多くの人の目を通して突っ込みを入れて、なるたけ多くのお客さんに受け入れてもらえるような「仕事」をする訳だけれど。



販売会社が「いや、無償なんだからそんな事する訳無いじゃないですか」ってなら、自分は「いや、それはちゃんと「仕事」にした方が良かったんじゃなかったなー」とか思ったりするな、と。
※遠回しに、何か言っているつもりです、ハイ。

*1:とは言え、現実の同人誌制作では、頼まれて描いたイラストがNG食らって同人誌に載せてもらえなかった、なんて事例はあるみたいだけど

*2:けど、そういう荒削りとか独りよがりな点が魅力だったりもするんで、手弁当で制作する同人誌や同人ソフトとかは、作る人もいるし買う人もいる。