今更ながらだけど、

DVDレンタル行ったら見掛けたんで、「サマー・ウォーズ」を借りて見てみた。
地上波でもやってたんだっけ?ま、けど自分はココ5年くらいは、地上波の映画放送は、洋画はモブを中心に吹き替え台詞をやたらに追加したりして「それ演出改変じゃね?」とか、放送時間に合わせる為の「割愛」でなく「カッティング」に近いよな、と、見ていて不快になるんで、基本、視聴しない事にしているんでね。
さてさて、前作の時をかける少女」は一緒に映画館に見に行ったZun氏ともどもベタ褒めしたけど、本作は如何に。



結果。


や、まぁ、その「はやぶさあらわし」のサンプルリターン・カプセルの形状って、大気圏による「減速」なんざ考えてない形状よね、つか大気にはじかれるんじゃね?あの形状じゃ、とか、軌道計算と制御によって本物があんだけドンピシャに降下出来るワケでGPS誘導なんざ必要ないよね、とか、ハッキングによってパラシュートを開かなくされたと解釈してもあのカプセルの「破壊力」は、正直「ないわー」とか。
弾頭カプセル形状とスペックからして、どう見てもJDAMです、ほんとうにありg…(ry、、、など諸々どうこう言うってのは、物語を見る上で野暮チンなんで、まぁ、置いておきますが。
あと、CGはちゃんと作ってありますねぇ、とかも(ヲ。




けど、一番気になったのが、中心的なキャラクター達が、こう、あまり役割を演じていないというか、感情表現のシーンのバランスが悪いと言うか、物語へのコミットの仕方が薄い感じがするなぁ、とか。
特に主人公がそんな感じがするな。この物語の事件への「巻き込まれ方」は結構派手な感じだなんだけど、そのあとのプレゼンスっていうか動き方が小さいなぁ、と。なんか主人公らしくないよね、と。
巻き込まれからして主人公の「動機」は結構大きい筈なんだけど、暗号を解く、という役割「だけ」になってしまってる気がするんだなぁ。でも、その割には、御祖母さんから、いきなりヒロインの「許婚認定」されるとか、唐突な感じがするのよな。
色々動き回ると言うか、そういうのが良かった感じがするんだよね、自分は。暗号解きで「利用された」上に、テレビで「犯罪者認定」された後は、その反動として、また自分の潔白を証明する為、敵を追い詰める、突き止める、とか派手に動かした方が良かった感じがするなぁ、と。


あと、同様にヒロインもね、お話後半で主人公に惹かれるんだけど、それまでには「アメリカ帰りの叔父さん」=憧れの人、という高いハードルがある割には、主人公との物語上の絡みがあまり無いまま、くっ付いてしまう、という。
ちょっと、自分は(舞台回し的に予測できることとはいえ)唐突な感じがしたなぁ、と。




多分、個々のキャラクタを描く事よりは、「一族」や「家族」や「コミュニティ」の群像劇を語ることに重点を置いた結果、この様な按配になっているのかな、と思ったりもした。
けどしかし、主人公はもうチトかっこよく扱ってあげるというか、晴れ舞台を多くしてやっても良かった気がしました、自分は。
自分なら、クライマックス辺りはに主人公の能力に全てが掛かる様にするなぁ、と。結構、複数のキャラが間を置かず画面に出てくるんで、印象が薄まるし、なんせ主人公の能力が「暗号を解くこと」なんで、絵面的に地味だからね。
あと暗号を解くことだけでなく、プログラミング的な能力もある事にして、見せ場を作るとか。アメリカ帰りの叔父さんとの役割分担は、数学の天才といえど敵AIのコードを逆アセンブルして解析する時間は無い、とかいう理由にしておいて。
そうやって、再突入カプセルを「もっと大きく逸らせる」と。で、登場人物みんなを救った、というよりも「家」を護った、という意味合いを強く出せば、御祖母さん亡き後の主人公の立ち位置とか役割に対する「予感」みたいなのも期待できるし、ヒロインとの間の距離を詰め易く出来ると思うなぁ、とか。




まぁ、そんな事を勝手につらつら考えたりして。
や、面白く拝見いたしました、ハイ。