アブダビGP決勝

うわー、なんつーか自分は、戦略担当が残念なチームに泣かされたドライバーが目に付いたGPだったなぁ、と。



まずは取り急ぎ、ベッテルおめでとう。
川井氏も解説で言っていたけど、ランキングでは決して有利とは言えなかった彼が、レース屋として真っ当に走った結果、優勝&チャンピオンを獲得したわけで、そりゃもう、無線で嬉し泣きの嗚咽を漏らすのも、当然ですな。
インタビューの饒舌さもね。



で、前回はそのレース結果に、らしからぬ甲高い笑い声を無線で披露したアロンソ
彼の実力と、ポイント差と、何より彼自身が戦略家である事を考えると、今年のチャンプはアロンソに決まったも同然と思っていたんだが。
いやぁ、まさかまさか、チームが、ライバルの頭を抑えるのに大将御自らを投入する選択をするとは。
マッサを投入するのは分かる。しかし、決断が遅くてウェーバーの頭を抑えることができない。だからと言って、マイペースで戦えば4位以上は堅いのではないかと思えたアロンソを、あのタイミングでタイヤ交換するかね。
自分は、あのタイミングでウェーバーがタイヤ交換する羽目になり、その結果の順位を見た時に、「あー、こりゃウェーバーは脱落だな。」と思ったんだけどね。
そりゃ、まさかルノー/ペトロフがこうも抜く事が難しいとは思わなかったんだろうけど、今年一年通じて、チームの勝負勘が相当にダルだな、と思ったし、その最悪の形が今GPのこれでしょ。
けど、アロンソペトロフに一寸言いたい、ってのは分かる。けど、どう見たってソレ、お門違いですよ。それはチーム首脳にぶつけないと駄目よ。でないと来年も自らのチームに足引っ張られるんじゃないかな。
そんな風にオモタですね。



で、チームの戦略が今ひとつで順位を失ったんじゃないかと思えるドライバーがもう一人。
可夢偉がそうだと俺は思うんだよね。
タイヤの交換時期が、自分が思うに5周ほど遅かったんじゃないかな。で、終わりかけの1セット目で粘っている間に、1周につき1秒弱失っていって、バリチェロの後ろという、振り出しに戻る形になったんじゃないかな、と。少なくとも、周囲に比べて唯一の36秒台になった時点でタイヤ交換に入れるべきだったんじゃないかと。36秒になるまでは、レース全体と比べても決して遅いワケじゃなかったんだし。
それはチームメイトのハイドフェルドのタイムの出方を見てもそうで。タイヤ交換が早かった組ではトップクラスに比する速さだったからね。
ま、珍しくチームメイトの後塵を拝したこともあって、残念だったね。
けど、よく考えたら彼、今年が実質のデビューイヤーなんだよね。そう考えたら、来年はチームとしては戦力の一貫性を高めてもらって、可夢偉には更なる活躍を期待したいと思う。




さて、私が個人的に注目していた選手二人について。


まず、シューマッハ(兄)。
序盤のシケインでスピンし、しかも続くロズベルグの車載カメラで単独スピンと分かった時には、「皇帝、おいたわしや…」と思ったですなぁ。
今宮氏がそのスピンを指して「この車がどれだけ乗るのが難しいかを…」なんて言っていたけど、それは、まぁ確かなのかも知んないけど、ニコは同じ車で走ってソコソコ結果出してますからねぇ。
一応「3年計画だ」との事なんですが、来年の走りをチームメイトと比べて見た結果によっては、「皇帝」のニックネームを「先帝」とさせて頂きたいと思います、ハイ。
(注:ちなみに、自分がシューマッハ(兄)の事を「皇帝」と書くのはフジ地上波とか、塩原的にそう呼ばれていたから。最盛期でのレースやチャンピオンシップの支配力はその呼び名に相応しいとも思うしね。だもんで、さして思うところがあっての事では無いので、見苦しいって事なら止めにしますけど。)


そして、マッサ。
彼はねぇ、2年前の最終戦、ブラジルGPの涙を、突き上げた拳を、忘れられないんですよねぇ、自分は。そこで、その次の年、彼がどれだけ強くなれるだろうか、と楽しみにしていたんだけどね。
ソレがそれが、まさか前走車の部品が脱落して、あろう事かヘルメットに当たってシーズンを棒に振るとは。そして今シーズンはアロンソという「怪物」と競わされたんですよね。
で、その決定をしたチームってば、これが戦力としてどこか「抜けている」所がある訳で、あの2年前にチャンプを取り損ねた時も、シーズン何戦かはチームが「抜けていた」事によって勝利を逃していた気がするしね。
さて、来年は彼はどういう風に戦っていくんでしょうねぇ…。


取敢えずこんなトコで。