お前が回ってんのか、俺が回ってるのか。

や、id:yms-zunさんとこで、天動説/地動説の話が出てるので。

ほとんど脊髄反射的に思った事なので、zunさんとこの議論とは沿わないかも知れないけれど。
また、自分は一応、理系の学校出てるんだけど、カナリ出来の悪い生徒だったので、間違ってる可能性大ですので、「物理学的に正しい」説明の仕方を知ってる方のツッコミを強く希望したい所ですが。zun氏に対する「突っ込み」ではなく、「参考」として考えて頂けると、ありがたいです。


わたしは、現代における人間が、天動説なんぞをマジメに唱えるのは、
少し厳密言うと、「センス無いね」という言い方になります。


どちらの説が「正しい/正しくない」「間違ってる/間違ってるとは言えない」という議論をするよりも、
それより、「どの系を採用するか」と「その系における運動とそれに関する力の記述が出来るのかどうか」という事が重要ではないかと。


われわれが日常生活を送る上で、有用で体感的に妥当と感じられる系は「古典力学の系」です。野球のボールが飛ぶ、リンゴが落ちる、なんてのは地球を「静止系」とみてるし、太陽系の星の運動を記述するのは太陽を「静止系」と見て「古典力学」を援用して惑星の運動を記述している訳です。


や、天動説的な「系」を取る事も可能ではあります。古典力学では、静止系は、ひとつ任意に取れますから。常に地球を静止系にとる、と。自由だと。
が、それならいっそ、「オレ系」でも良い訳です。自分の足元に静止系があって、「漏れ様が「歩く」のではない!漏れ様が足を動かせば地球が動くのだ!」なんてね。でも、そんなの直感に沿わないし。*1


だもんで、そりゃあ、観察者の視点を銀河系の外まで連れ出して、極々厳密な話をして、「ほら、天動説でもあるし、地動説でもあるんだよ」「地球を静止系と考えてもいいし、太陽を静止系と考えてもいいんだよ」って言っても、「間違ってはいない」だろうけど、日常生活として意味無いし。


だから、日常生活において、古典力学の静止系を、都合よく変えないなんて「センス無いねぇ。」ってな感じで。*2

*1:その場合、「地球が俺様の足にくっついてる力の記述」なんて出来るのかな?ひょっとすれば、そこで天動説(or「オレ系」)はNGなのかも。同様に太陽が地球の周りを回っている「力」も。

*2:量子論、相対論の「系」についても言うまでも無く