アメリカGP 決勝

ミシュランタイヤがヤバイ、と。
で、シケインを設けろだとか、改修タイヤを使わせろだとか、いやFIAのルールを曲げるのはまかりならぬ、とか、コース変更はまかりならぬ、とか。


そんな訳でスタート前から、出場車が無事にレースできるのか、大事故が起こったりしないだろうか、ミシュランがボイコットするんじゃないだろうかとか、どうなるかわかんない感じだったんですが。



結果としては、ミシュランユーザーがフォーメーションラップからピットインしてレースを終えた、と。



日本人的には「我慢して仕事しなかった奴らがイカン!」ってな感じになりそうだし、コメンタリー陣も「ルールはルールですからねぇ、安全なタイヤ作んないと」と。特に今宮タソなんか「シケインなんか作れるわけありません!」なんて感じで。



でねぇ、日本人らしからぬメンタリティの漏れ様は、まぁ、FIAが下手打った、と。
そういう感じか、と。



なんでか、と。


「我慢して仕事」しないのは悪、または「怠けてる」ニュアンスがあるこの日本ですが。



じゃ、ミシュランとそのユーザーはサボタージュかましてるのかと。
いや、それは違うだろ、と。
彼らも走らない事で多くのものを失うのよね。北米でのトヨタ、ホンダ、BMWメルセデスは言うに及ばず。ミシュランだって「タイヤの設計に落ち度があった」のを認ていて、その上で、走らない事による大マーケット、北米でのイメージダウンがあるし。各チームも対スポンサー面で不利にはなれど有利にはならない、と。



また、10周もつかどうか判んないタイヤで走って、大事故でも起こったらどうなんだ、と。
スピード落としゃいいやん、っていっても、コンペティションの現場でそれがどの程度守られんのか、漏れ様には疑問で。



いや、ボイコットした側に失う物が無いのなら、「あーこれは、主導権争いかなんかね」と思うけどね。あと、ラルフみたいな事故も起こってないなら「ミシュラン、何言うてんねん」てなモンですが。



では、身を切りながらミシュランとそのユーザーが走らなかったのは、「やっぱドライバーの命をヤバイ状況に追いやるのはいかんのん違うの」と。そういう事じゃないかなぁ。



で、「シケイン設置案」はブリジストンユーザーでも賛同者がいたわけで、妥協案としてはまずまずだったと思うんだよね。漏れ様はシケイン付でチャンピオンシップ・レースでいいとは思うけど。
で、ミシュランには「私が悪うございました」とのリリース出して貰う、と。
次回からこういう事態が起こらないように、タイヤの安全評価方法を研究する、たとえば事前に第3者機関でのテストを行う、とか。
アメリカGPで妥協+タイヤ問題解決のための方策の2段構えで対応した方がよかったん違うかと。



や、だからね、漏れ様はミシュランとの交渉の場でFIAがめちゃスノッブな対応したん違うか、と思ってるんですよ。
例えば、なにか「賭場」で「困った事」が現実に「起こってしまった」として、胴元が「いや、俺は一番偉いし、俺には落ち度は無い、俺が何かする事は無い」って撥ね付けるだけだと、「いや、お前は場を張ってる胴元だろ」とツッコミが入るわけで。



ま、漏れ様はタイヤ設計のミスが、立場的に一番弱いドライバーにツケ回されなくて良かったな*1、と思いますね。

*1:商業面で言えば、FIA、コンスタラクターズ、タイヤメーカともにドライバーに対して「あー、おまいらの方で「イイ感じ」でドライブして問題起こさないようにしてよ」って被せちゃうのが一番「ラク」だから。