某氏のお誘いで

ピクサーの最新作「CARS」の試写会行ってきた。



えーとですね、感想としてはですね…。
「衝撃を受けました」よ、ええ。
えと、「衝撃」とまで言ってしまうのはそれは漏れ様が自動車ヲタだから、ってのもあるんですが。


一般的な意味での、演出の、巧みさと配慮の深さ、またお話の進め方の王道さに感心した、ってのは勿論有りました。
でも、そこは「あの」PIXARの作品だもの、見る前から感心させられる事になるんだろうな、と思ってましたとも。


いやね、最も想定外で、衝撃を受けたのが
「子供とかファミリーが一番楽しめて、自動車ヲタもお話が王道なんで、細かいトコには目をつぶって、取り敢えず楽しめる」
ってのじゃない、って事なんだな。
それとは180度逆で、
「子供とかファミリーはお話が王道なんで、もちろん十分楽しめるが、自動車ヲタこそ、またヲタ加減が深いほど、より楽しめる」
と。


まず、キャラクターと「配役」たる対応する車種が絶妙。
そして、各キャラクター、カットのいちいち、台詞のいちいち、アクションのいちいちに、自動車文化への深い理解がある。で、その理解ってのも、アメリカの自動車文化だけでなくヨーロッパの自動車文化への痛いほどのリスペクト込みで、なんですね。
てな訳で、お話は万人が楽しめる感じで進んでいくんですが、自動車好きにはお話以外に毎カット、ネタ、ネタ、ネタと全編続くんですな。
だから、車ヲタほどお腹一杯になる事請け合い。


うん、良い映画ですよ、ええ。
自動車ヲタを自認するなら、ゼヒ。分からないなら「修行が足りん!」と漏れ様は宣言させて頂こう。
(日本の自動車趣味ってヨーロッパ志向なんで、ちとハードル高いかも、ですが)



でもな、ちと気になった事が。
日本車も何台か出て来るんだ、うん。
でもな、そこには「文化」は表現されて無いのな。ヨーロッパ車にはそれが表現されてるんだけど。

アメリカにおける実物の日本車のプレゼンスって、とんでもなく大きい筈なんだけどな。

記憶に蘇る、キャラクター(個性)のある日本車ってのが無いんだろうな、と。てか、日本車って、クセを消し去る事によって売り上げを伸ばした訳で、ま、それはそうなんだろう、と。



さっきテレビのCBSドキュメントNASCARのドキュメンタリーやってた。
更に「ああ、あのカットのネタはこれか!」てなのがボロボロでてきた。*1
この映画、深すぎる。

*1:例えば、最近NASCARはチャンピオンシップをやめて、上位10台によるプレーオフ制に変わった、とか。