CSで

金田一耕助シリーズやってて、先週から今日にかけて暇見てはズーッと見ているんだけど。縦横がテレビサイズなのがチト残念だけど。


70年代の市川崑+石坂浩二の一連の作品はどれも良く出来てるなぁ、と。


前にも書いたかもしれないけど、アニメで言う所のレイアウト、編集、ライティングが素晴しい。*1
庵野監督もオマージュで取り入れた、極太明朝のロゴ良いなぁ、よくこんなん思い付いたなぁ。
ピンボケカットを挟んだり、面白いなぁ。
で、何回も見て感じるようになったんだけど、俳優の演技が良いよねぇ。特に主演、助演の女優が良い感じだなぁ。高峰三枝子島田陽子岸恵子大原麗子桜田淳子が良いなぁ。特に高峰三枝子岸恵子みたいな存在感の演技が出来る人って、時代的に今は無理なんじゃないのかなぁ。
あと、自分にとっては金田一耕助石坂浩二で決まりだね。


で、市川崑金田一って96年の「八つ墓村」ってのがあるんだけど、これも同時に見ると「ナニゆえ、作品のクオリティは下がるのか」というのも判るなぁ、と。


まぁ、俳優の演技ってのは、取り敢えず置いといて。
ライティングが「無難」になってるんだよなぁ、と。
70年代の作品は、「黒く落ちている」部分が多いんですよね。あとキャラにガラスのリフレクションが被ったり、逆光でフレアが出てたり、「親切でないライティング」ではあるよね、と。
だけど、96年のヤツってシャドー部分が良く見える、と。レフで満遍なく光を起こしているって感じで。で、「判りやすい、親切」なライティングではあるけど、味は出ないなぁ、と。
時代が進んで、撮影フィルムのラチュードが上がったりして可能になって、ひょっとしたら現場的には「いや、コレがしたかったんだよ」って感じなのかも知れませんが。


まぁ、そんな訳で、70年代の市川+石坂の金田一は名作だなぁ、と。


今年の12月公開で、同じ市川崑+石坂浩二で「犬神家の一族」がリメイクしますけど、はてさて、どういう出来になるでしょうねぇ。

*1:脚本は説明入れすぎとか、トリックに細かいツッコミとか、弱い点はあったりするけど。