ちと話題にするには遅い気もしますが、
年金の記録がドウとか、世間の話題になっておりますが。
以下の役人さんの書いたエントリー読んで、ナンだかなーと。
http://bewaad.com/2007/06/02/141/
http://bewaad.com/2007/06/11/161/
まぁ、「年金を受け取る権利は『有る』のか『無い』のか」云々の話は取敢えず置いといて、
役人とか学者だとかの方が、まぁ、乱暴に纏めさせてもらうと「えー、5000万件とか言ってるけど、何も問題にするような事じゃ無いじゃん。」とかの意味の事を仰ってる様なんですが。
ここで権丈先生がなぜ「何が不安になり何が問題なのかわたくしにはまったく分からない」「自分が年金を受給する際に統合してもらえばすむ話」とおっしゃっているのかですが、つまりは名寄せはどこかで一度行えばいい話で、その機会は必ずやってくる‐すなわち、昨日も触れた裁定の際‐からです。未統合であることが原因で年金受給権が消滅するわけではないので、仮に複数の制度にまたがって保険料を支払っていたとしても、年金手帳その他によってそれぞれの加入を示すことができれば、裁定時に統合されることになります。
つまり、支払い記録が社会保険庁側にないのでもらえるはずの年金がもらえない、という話は、基本的には未統合であることとは別の話なのです。会社が本人負担天引きや使用者負担においてミスしていたような場合、基礎年金番号に統合済みであってもいわゆる「消えた年金」となってしまいます。読み仮名が違っているから特定の基礎年金番号に統合できていません、という話は、「消えた年金」問題とはまったく独立した問題となるわけです。
http://bewaad.com/2007/06/11/161/
なんかこう、自分のような自営業してて、アレやらコレやら役所の窓口に行ったりする事もあって、な人間からすると、今回の年金の問題を「おまいら騒ぎ杉」って片付けるのは、現場でリアルに起こったであろう事からすると、いかがなものかと。
今回の問題の発端って、以下のような流れでないかと。
- 受給資格の有る、例えばAさんが、年金窓口で手続きをしてみると、どうにも金額が少ない。
- Aさん 「なんか金額が少ないんだけど？あれ？記録のこの記号はナニ?」
- 社保 「いや、お宅この期間掛け金払ってないでしょ。」
- Aさん 「いやいやいやいや。そんな事は有り得ないよ。キチンと払ってるよ。」
- 社保 「社会保険庁の記録がこうなってんだから、払ってるわけ無いでしょ。それともナニ、領収書でも持ってんの、お宅。」
- Aさん 「んな、30年も前の領収書残ってる訳ねーだろ。」(# ﾟДﾟ) ﾑｯｷｰ
- で、実はこのAさんの記録は未統合の5000万件のうちの一つだった、と。
みたいな流れだと思うんだな。
でだ。
「おまいら騒ぎ杉」との事なんだが、「騒ぎになった今は」ちょっとこっちの記憶と違うんだけど、とか言ったら、社会保険庁の係りの人も「調べてみます」みたいな対応になるとは思うんだ。
けどさ、「民主党の扇情的な言動」とやらで、この件が「騒ぎ」になっていなかったらどうなんだろね、と。
上に書いたような例なら、
- 社保「払えてるかどうかの証明は其方でやってよね。」
で、オシマイだと思うんだな、窓口の対応としては。で、哀れ、調査する金も権限も無い一庶民は泣き寝入りするしかない、と。
更に言うと、「騒ぎ」になっていなくって「表沙汰になってなかった」未統合5000万件の名寄せ作業が進んだとして、Aさんの未払いになってた記録が実は払っていました、と。復活しました、とする。
では、社保庁が、というか、「役所」という組織がですね、本来受け取る事の出来た年金を「社保庁の事情で」受け取れなかった人々にだな、
- 社保 「すみません、こちらの作業の遅れで支給額が少なかったです」
なんて頭下げてくるか？、と。
私の役所での体験とか、とある役所で知人の「毎年の行事」と化してる事とか、ある現場で親類の被った被害とか、からの想像で言えばだな、
- ありえねーｗ
といった実感なんだが。
つか、それほどに役所というか役人は、明々白々な誤りでも絶対認めない、って感じで。
何が言いたいかというとだ、「事務作業が進めば問題は無い。よってむやみに騒ぐべき問題では無い。5000万件のアレは「消えた年金」ではない」とはいうけど、「では、騒ぎになってないなら、問題が隠蔽されたままだったんじゃないの。5000万件のアレは「消されてたかもしれない年金」問題じゃないの」かな、という事で。
そんな、ひょっとしたら「公的な詐欺行為」の被害にあってたかも知れない人々に「問題ないでしょ」的な事を言ってもですね、『無謬ktkr、wwwwww』ってな印象しか湧かんなぁ、と。そんな感じです、ハイ。
