ああそうだ、

日曜のカナダGPは「お腹いっぱい」でしたなぁ。見所いっぱいで。
ハミルトンは文句無く「F1界のタイガーウッズ」でしょう。CSのアナウンサーも言ってたけど、もう、レースの神様というか勝利の女神をも味方につけた、完璧なレースでしたよね。走りも完璧だけど、彼以外の全員は黄旗セーフティカーでドタバタする羽目になっている中、予定のタイミングで予定のピット作業で、最大のライバル、アロンソハイドフェルドに「蓋」されるは、マシンもどっかトラブル抱えてるみたいでレースにならず、チームオーダーが指し挟まる余地も無し、と。
つい数年前には脅威の若者たるアロンソがその位置にいたんですがねぇ、なんか矢継ぎ早に「速いヒト」が現れますなぁ。



とか、華やかな話があるかと思えば、クビサの背筋も凍るような大クラッシュ。
ああ、セナに続いてF1レーサーがあの世に逝ってしまうのを目にしてしまうのか、と思った程の強烈さで。
まぁ、足の骨折で良かったよ。レーサーとしては辛いだろうけど、ここは1、2ヶ月休養してくださいな、と。



で、まぁ、レースの神様を味方につけたハミルトン、不幸中の幸いなクビサに比べて、本当に神様から愛されて無いよねぇ、なトヨタ
よりによってクビサが引っ掛けてしまったのがトゥルーリの前輪で。結局トゥルーリはクラッシュしてリタイアになってしまうのだけど、その場所がピットアウトレーンで。もうこれは見えない何かに「お前もう走るな」と言われてるかのごとくだな、と。
ラルフは完走したど、レース終盤に、ホンダエンジンの、SAF1の琢磨の闘志溢れる追い上げの末にストレートで抜かれてしまう姿が、よりによって国際映像にばっちり映って、明け方近くにテレビを見ていた日本のF1の眠気を覚ます事になってしまったと。
そら、日本人のF1ファンで、トヨタが好きな人であってもですよ、あのシーンでは「琢磨イケェ!ぶち抜けっ!」って拳を突き上げるでしょうよ、この私みたいに。
もうね、これは今年、日本GPがFISCOに移された事による、F1鈴鹿GP20年の歴史の「呪い」だろうとしか思えないです、自分は。



で、その、終盤に今GPの助演男優賞モノの活躍の琢磨ですが。
かれも、レースの神様には愛されてるよね。
デビッドソンは惜しかった。途中セーフティーカーのあやで3位まで付けていたのに、よりによってセーフティーカーランの途中で「ウッドチャック」がフロントウィングにぶつかって順位を下げる羽目になる、と。でも彼がそのまま走れていたなら、琢磨の活躍も「受賞モノ」にはならなかったよね、と。
で、琢磨は途中ピットの不手際で順位を失っているんですね。CSの解説陣も「あれが無かったらねぇ、琢磨今日は惜しかったねぇ」みたいなノリだったのですが。自分も「メカニックの一人が地面叩いて悔しがってたから、まぁ、その意気だけでも良しとするか」なんて思ってたんですね。
でも、SAF1「らしくない」ソフト側のタイヤをセーフティーカー・ラン中に消費→タイムの出るハードへ交換作戦と、だけど、いかにも詰めの甘い、メカニック達へ指示が徹底仕切れてなくてハードに再交換する際にタイムを失うことになった、この事の2つがセットで、あの、
「国際映像かぶりつき、トヨタのRシューマッハを抜いた挙句、現世界王者のマクラーレンアロンソをぶち抜き」があったと思うんだな。
まぁ、悪くない、というか、いや逆にそっちの方がオイシイのでは、と。
つか、CS解説陣も言ってたけど、日本の企業はSAF1もっと応援してやれよ、と。自分が前から言ってるようにホンダも「事実上のワークス」はこっちにしてしまえよ、と。パナソニックもさ、トヨタなんて安牌応援してるんじゃなくてさ。ソニーののBraviaもなんでトロロッソのモニタ提供なんだよ。今は撤退してるけど、日本たばこ産業マイルドセブンはなんで長らくルノーF1なんだよ、と。そろばん勘定「だけ」じゃ無いでしょうこういうのは、とか思ったりするんだけどな、俺様は。




まぁ、こんな感じで。
空が白みゆく中、テレビを消したときには、あまりのレースの濃密さにグッタリ疲れた、そんな今年のカナダGP決勝なのでした。