『300』を

観に行った。
今週で終わりそうだったしね。つか、かなり長い間劇場公開してる事になるんでないかな、と。
以下、思った事を箇条書き。

  • もうね、弄ってないカットは無いんでないかと思う程の、映像の濃ゆさ。まぁ、Sin city の監督さん製作総指揮の作品だからね。
  • つか、このところCSでSin cityをやっていて、それ観て「あ、300も観に行かなきゃ」と思った次第。
  • それにしても、コレでもかという程のタイム・ストレッチの多用。もうゲップが出るほどに。
  • 脚本、映像ともに「見得を切りまくり」というか「コブシが廻りまくり」というか。ストーリーの事もあって、「演歌だ…」と思いながら観ていた。
  • だけど、一部の台詞とか、「911以降の民族問題的な視点」からすると、西欧世界のプロパガンダチックだよなぁ、と。そう言えばクセルクセス王の変身シーンがあるって聞いていたんだけど、出てこなかったな。抗議やらを受けてカットしたんだろうか。ペルシャの陣営の意匠とういか表現のタッチもかなりビザールだしなぁ。うーむ。
  • 巫女さんの御託宣のシーンはエロッちいなぁ。演出の効いた煙の形と踊りとタイムストレッチの絡み方が秀逸。
  • 最初の戦闘シーンの立ち回りとタイムストレッチと編集の入り方、ワンカットなんだけどレイアウトが変わりまくり、ってのもカッコイイ。
  • VFXの血飛沫もクドイ程出てきますな。けど、自分は今作品のソレより、北野監督「座頭市」のサラッとした血飛沫の方が好きだな。
  • サイ、象のシーン。馬鹿っぽさも含めて、良いな。
  • 殺陣とか、カメラの移動の仕方とか見てると、コンテというか「ストーリーボード」でかなりカッチリと画が決められてるんじゃなかろうか。
  • カメラフレームと言うよりは、この作品の場合「レイアウト」が決まりまくり。つか、実写をアニメチックに制作したらこうなる、という視点で見れないかな、と。(ex.嵐でペルシャ船団が難破する様をスパルタ軍団が眺めているカットのパースがおかしい感じとか)
  • 押井監督がガルムでやりたかったのは、当時雑誌なんかで説明を読んだだけではピンと来なかったんだけど、こういう事なのかな。
  • EDの影絵風(その実、3D作成)のスタッフロールは面白いと感じた。

なんか、こう、演出の入り方がしつこい位なんだけども、それはテーマとか意図とかいうのではなく「ひたすらカッコよく」という事だろうな、と。まぁ、それはそれで潔いな、と思いました。
や、面白かったです、ハイ。


あ、そうだ。「北斗の拳」のハリウッド実写化があるなら、フランク・ミラーに製作をお願いしたらいいん違うかと。そんな手触りの作品でしたね。