『2012』を

観てきた。以下箇条書きで。

  • 可能な限り短く見た印象を表すと、ハリウッド・リメイク「日本沈没」だなぁ、と。大地が海に沈む様がね、そんな風に感じた。
  • ジェットコースター・ムービーよなー、と。まぁ、こういうディザスター物って、キャラクターが 死ぬ/生きる の2択なんで、現代の学習が進んだ観客にとっては、どちらに転んでも「クサく」なり勝ちなんで、もうそこは勢いで見せるしかないよねー、と。そこら辺は「アルマゲドン」からそういう流れって言うか、手法になってる様な希ガス
  • そういうジェットコースター・ムービーの脚本として、伏線の張り方とか、主人公が地球の危機を知る経緯とか、キャラや小エピソードの配置とかが、良く練ってあるな、と思った。その「練られさ加減」は「スタートレック」観た時も感じたなぁ。
  • 劇中の中心人物で、お亡くなりになるキャラは、共に「不貞をはたらいた」キャラなのは何か意味を持たせたんだろうか。
  • 主人公の娘役のモーガン・リリーが激カワユス。つか、ナニその、シーン毎に帽子をとっかえひっかえ。めっさ可愛いんですけど。てか、後半のレザータンカーヘルメットと、ラストの空軍ギャリソン・キャップ姿は、思わず萌え死にそうになりましたよ、エエ。
  • 「箱舟」のクルーや艦長の制服のデザインがスターウォーズの帝国軍士官の制服に印象が似ていたなぁ、と。特に箱舟のアメリカ艦艦長はデススターのターキン司令官を髣髴とさせられました、自分は。
  • 後半観ていて、強烈に既視感ありまくりで、初見なのになんでかなー、とか思っていたんだが、途中で分った。理由は内緒。
  • まあね、細かいところはツッコミ所満載ですよ。劇中でも「本来、ニュートリノは地球を突き抜けるだけなんだが…」とか、「中の人」の“いや、俺達も分ってるから!”みたいな言い訳めいた台詞が。
  • ふつー、パイロットっていう人種が「燃料足りない!」ってなったら、余計なペイロード捨てる、って方向に考えないかなぁ、とか。まぁ、それよかベントレーを出したかったんだろうなぁ、と。
  • やはりと言うかなんというか、インドと中国の扱いが大きくて、時代を感じるなぁ、と。
  • けど、そういう時代と言いつつも、自分の心の奥底の「国粋主義者」な側面が沸き立った*1というか、それゆえに情けないと感じたのが、その「地球の核に影響を及ぼすニュートリノ(笑)」が観測されるのが、「インドの」銅山跡の「偽カミオカンデ」だった事かな。カミオカンデは日本の施設で、そこでの研究で日本人がノーベル賞取ってるってのに、何たることか!
  • つかね、もうそのニュートリノ観測機が、カミオカンデの資料写真から意匠面だけテキトーに借用してるだけの代物で、例の筒型の空間に光電子倍増管もどきが並んでるのに、そのプールに水が張られてないとか。なんでかプールの底にハッチがあって、開けるとやっと水が張ってあるんだけど、その水が「ニュートリノ(笑)」で沸騰してんのナ。なにそれ、電子レンジ?、みたいな。
  • CGは、以前からハリウッド作品のCGの括りとして何度も書いてるけど、もう、「あー、これは作るのシンドイですなー」と思う意外に何もナシ。日本の映画界、CG業界が、とか、CGを生業としている者としてどーのこーの、なんて言う事もアホらしい、そんなリソース差を感じるのみ。
  • あ、けど、アントノフが空港から飛び立つ前に旋回するカットの、機体の質感はイマイチに感じたなぁ。例によって、どういう部分がどういう理由で、かは書かない。
  • まぁ、自分的には「アルマゲドン」に同じ、って感じ。あくまでジェットコースターっぷりと、CGを楽しむ作品で、その点では自分はお腹いっぱいだったし、満足まんぞく、と。そんな感じでしたよ、と。観に行くなら、是非劇場の大画面で。大迫力でしたよ、エエ。

*1:でも、同時に自分は明らかに「リベラル」な思考傾向なんですけどね