東京の

「閣下」が「阪神大震災のときは、兵庫の首長の自衛隊への出動要請が遅かったから2000人余計に死んだ」とかテレビで言ってたんだけどな。




なんだ、あれか?、行政機構とかではそういうシミュレーションというか調査報告とか出ているンかいな。俺はそういうの良く知らんのだが。
犠牲者が3割も減っていたはず、って事だしな。




自分の印象では、数限りない戸建の家やマンションが倒壊していて、その一つ一つで人が下敷きになっていて、って状況で、まぁ、オレもその中の一人だったんだけども。
そういう震災現場に最適な対応ができる人員って消防の「レスキュー隊員」だと思うんだが、彼らでさえあの震災には全く歯が立たなかったんだけども。その理由は「水が出ない」「被災者がどこに居るかすぐには分らない」そして「現場が多すぎる」って事な訳で。


で、その状況は自衛隊員が事に当たったとしても同じで。
レスキュー部隊員の何倍もの人員を投入できるかもしれないが、装備、訓練ともに救出活動に最適化されてはいない彼らが、数時間だか出動が早かったとしても、「水が出ない」「被災者がどこに居るかすぐには分らない」「現場が多すぎる」状況で2000人もの人々を救えただろうか、と。


また、自分の記憶では、あの震災では伊丹の師団が独自の判断で、かなり早期に偵察部隊を派遣したりして活発に活動して、中央の寝ぼけた反応よりかは、誠に立派な臨機応変さを発揮したと記憶しているんだけど。
あと、自分は震災後4時間ほどして、文字通り粉々になった実家の瓦礫から、近所の方々に助け出されたんだけども、そのとき既に軍服姿の自衛隊員と思しき方々が、通りを行き来してた記憶があるのだが。
自衛隊だって、要請が出ないからと指示待ちでじっとしてた訳じゃない、と思うんだが。




つかさ、自分は当時の中央政府*1の対応のヌルさには今でも怒りを覚えるし、そりゃ、現地の行政組織が即応してりゃ、もっと助かった人々は多いとは思うよ。




でも、だからと言って、「ポスト阪神大震災」における、しかも大東京の首長がだ、ああいう場でああいう発言するってのはデマゴギー以外の何モノでもない、と自分は思うな。己と対立する政治スタンスの陣営を叩くってのが眼目だろ?
んなモンに、生を繋ぐ事の出来なかった2000人の人々を引き合いに出すナンざ下劣としか言いようが無いと俺は思うな。

*1:これは当時の「左派」首相だけでなく「与党」自民党、「エリート」官僚も含めてだ。