前のクールからだけど

「とらどら」見ていて思うんだけども、話のネタが「古典的なドラマ」な感じがして良いなぁ、と。友情とかさ、家族とか、そんなの。


あと、良く出来てるな、丁寧に作ってあるなぁ、と感じるのが、キャラクターの性格っていうか、行動原理を多面的に描いている所かな、と。
ほら、よくあるアニメや小説のキャラ作りって、物語序盤で主要な登場人物の性格とか行動原理をフィックスしてしまって、後は物語のテーマを巡ってキャラがそれぞれの行動原理で動く、って感じだと思うんだけども。
けど、この作品は、主要な登場人物の心の動きそのものが作品テーマだったりするんで、物語序盤の「表向きの性格」の理由となる、もう1層奥の心の動きを見せたり。また、ある面ではこういう関係性だったりするけれど、他のキャラの出方と言うかポジション付けが少し変わると、異なった関係が見える、とか。



漏らさずチェックしてるって訳じゃないんで印象でしかないんだけども、深夜アニメとかって、基本、親とか俗世の泥臭い繋がりってのは、強力に漂白されてるってーか、親は仕事で家にいないとか、いてもお話の中には少しも出てこないとかステロタイプな表現しか出来てないとか、そんな印象があるよなぁ、と。
キャラの性格ってのも、物語序盤で一度確定されるとテコでも動かさない、って言うか、1クールとかそこらじゃ動かしようが無いなと思うし、観客も分り易さ先行みたいな感じで「どっかで見た綾波タイプ」とか「どっかで見たルイズ(or釘宮)タイプ」で安心したい、みたいな。



てな訳で、原作は読んでないんで知らないんだけども、この作品は、クール制で週1回30分である事を考えると、かなり良く出来てるんじゃないのかなぁ、と見る度に感じますね、エエ。