つ事で、

昨日、iPhoneがどうのvilivがどうの、と書いたのは昨日発表されたシャープのNetWakerに刺激されてと言う面もある訳ですが。



いやね、まぁ、4.5万円と10時間駆動と3秒起動って所は、ナカナカ感心しましたよ、エエ。ガジェット関連のサイトでこの見出しを見て、思わず「続きを読む」をクリックした程ですから。
けどねー、自分的には「それだけ」って感じなんだよねー、と。
まぁ、Windowsを採用しなかった、ってのは、それはそれなりの見識だと思う。所謂「普通の人」がこういうがジェットとかネットブックで使うであろうソフトは、Ubuntuと言えど揃っている訳だし。軽いLinuxで少ないメモリとそれなりのCPUの組み合わせの結果としての、4.5万と10時間駆動と3秒起動なんだろうから、筋は通ってる、と思う。



けどさー、どうにもこうにも褒める点が見つけられないのが、この筐体の(単に意匠と言う意味だけで無い)デザインと一部ハード構成だよなぁ、と。


大体さ、「NetWaker」なる名前を与えたマシンに、無線LANはあるとはいえ、HSPAなりW-SIMなりWiMaxなりのデータ通信機を内蔵していないってのは、どうなのよ、と。
まぁ、そこらはUSB機器でお客さんに自由に選んでもらった方がいいでしょう、って言うのなら、なんであんな場所、向きにUSBの差込口が開いてるのよ、と。もっと、こう、USBドングルが本体に沿ったり、半埋め込み式になるような感じで凹ませてあったりとか、そういう風なアイデアみたいなもんを入れようとは思わなかったのかねぇ、と。Blluetooth付いてるならまだ言い訳も効くけれど、それも無しでしょ。
あと、まんま「電子辞書」な意匠はどうですか、と。もっと、こう、カッコイイ縦横比とかあるでしょ、と。ディスプレイ周りをもっと薄く見せるような方策もあるんじゃないですか、と。
つか、なんでガチのモバイル機器なのに、クラムシェル型なのかねぇ。ポインティングデバイス周りの配置を考えると立って使うことを十分に想定しているみたいだけど、ならば、なぜ同じ会社の製品*1であるwillcomD4みたいなコンフィグレーションにしないのかね、と。
ネット上の記事よると、キータッチはとても褒められたものでは無いようなので、キーボード操作がメインと想定されるクラムシェル型を採用したのはますますもって謎だなぁ。持ち歩いて、あらゆるシーンで使うってな風に考えたら、D4方式か、いっその事vilivS5の様にキーボードレスでタイピングは画面上のソフトキーボードってなのが、製品デザインを考える上での思考プロセスとしては、自然な気がするんだけど、どうだろ、と。



で、まぁ、上で書いたような印象がしたからね、自分としては茫洋としたイメージしか持てなかったのな、NetWalkerに対しては。だもんで、このマシンを「年内10万台出荷」って会社のエライ人らが言ってるって記事を読んで、「いや、それはさすがに『無い』でしょう」と。



つか、このハードを見て、「年内10万台出荷」って企画だかエライさんだかが言ってしまう所が、日本のモノ作りがどうとか、アジアの国々に追い越されてどうとか、っていう「日本は最早モノづくりでは稼げない」とか何とか金融屋に言われてしまう原因なんじゃないか、とかこの頃思っていて。
自分は、現場レベルの実装技術とか部品作りとか、そういうのは未だ日本のレベルは高いんじゃないかと思っているんだけど、どうにも企画屋さんとかエライ人とかに発想の貧困さと言うか、なんか無難な線でモノ作りを纏めてしまおう、っていう姿勢があって、それがなんかエッジのボケた、「良いかも知んないけど、だからと言って買うか、って言うと、ウーン」みたいな製品になってんじゃないかぁ。
無難にネットブック、みたいなもの。だけど一応形としては“新たな提案”、みたいな。



まぁ、コレだったら、自分は実装が甘い(らしい)、贅肉だらけだけどデファクトWindows搭載の、vilivS5に7万払う方が気が利いてるかなぁ、とか。
通信するなら、どうせどちらも本体からUSBドングルが突き立つ事になるんだし、ね。

*1:設計は台湾の外部の会社にマル投げとの噂だけど