私信

へー、アナログ停波のときのクロージング映像にフル尺で流れましたか。徹夜仕事の時にテレビを流しっぱなしにしていて、いつ頃からかあのクロージングを見なくなったので、てっきり交代していたのかと思っていたけれど、単に番組編成の関係だったのかもね。


自分は、あの仕事の第一稿のコンテを見せられて「こんど、こんな仕事が来るんだけどどう思う?」と訊かれた事を思い出したな。
でもって、コンテ見てみたら、あー、これは当時のハリウッド映画の3DCGパートの「スペクタクル」な部分をガンガン突っ込んだのなー、というような内容で。*1
で、正直に「いやいや、ウチらでこれはチョッと無理だと思います」って言ったのな。人員的にも、あと社内的な事情からプラグ・イン一つ買う事も叶わない*2環境を思えば、今でも過剰に後ろ向きな姿勢では無かったと思うんだけどね。


そうこうしていると、俺には一人仕事が割り当てられ、プロジェクトには加わらない形に。
つまりは、ま、外された、という。
けど、どうにも納得いかなかったのが、どう見たってチョッと無理でしょ、というコンテは、跡形も無いほど書き直されて「まぁ何とかなる」程度のものに。あと、いつの間にか、知る人は知っている日本のトップクラスのVFXスタジオとのコラボ・プロジェクトになってた事だな。
いやいやいや、それ、聞いてないし。つか、そんな風にしたって事は、プロジェクトに対する判断は俺のソレとそう変わらなかったって事じゃん、と。


…当時の俺に、今の自分がアドバイスするなら「まぁ、心にも無い事言うのも大事やで」といった所だけど。*3
しかし、そうしてもなぁ「やー、バッチリッすね、ガンガン作りますよ」なんて言って、当初のコンテ通りで、ウチの部署オンリーで作ったら、コッチが死ぬだけだからね。*4


とまぁ、どうにも外しようが無い風な、ボタンの掛け違いってのが有ったよなぁ、俺に関しては、と。


そんな事がつらつら思い出されたな、と。

*1:この第一稿のコンテはクライアント側で描かれたモノだったと思う。

*2:フリーの今ですら即買いする2、3万クラスのモノでも無理だった。と言うより「俺が言っても無理だった」のかも知んない(笑)。

*3:特に他社さんのVFXスタジオとはお仕事したかったなぁ、と。

*4:別に、死にそうな位しんどい、だけならまだ良いけど、アガリも「2度と見たくない」的な何かになってしまうと、ホント救いようが無いのよね。