うわ。

これはひどい
ジョブスの伝記の、日本語版の装丁というか、表紙のグラフィック・デザインが、誠に酷い。


ジョブズの遺志をガン無視した犯人、それは講談社さんアンタだよ! - quipped




まー、フォントに色を入れてみたり、右揃え、センター、左揃えが混在とか、原版に無い「The Exclusive Biography」やら一巻目の表示やら、テンコ盛りですな。
ほんと、碌でも無いな。ミニマリストのジョブスの本ではないよね。


ジョブスの伝記なんて、放って置いても纏まった数売れる商品だろうさ。
なのに、「いま明かされる、カリスマのすべて 緊急出版!」なんてさ、まぁ帯なのかも知んないけど、どえらくチープなキャッチを何でわざわざ。一体そのチンケなキャッチで販売部数が何部上乗せされるのかね。
また、他のビジネス書がこういうキャッチを纏う中で、他の国の版みたいなシンプルな装丁で置いたら逆に目立つだろうとか思わないのかな。
ジョブスが関わった製品のデザインコードを考えるに、彼がもしこの装丁を見たらな、当然に激怒して、挙句に出版差し止め位するんじゃマイカ


意匠の専門教育を受けた人が、自ら進んでこの装丁にしたなら、職業人として無能というかロクデナシだな。
てか多分、営業やら所謂「エライ人」が間に入ってアーダコーダ言ってこうなったんだろうけど。ま、正直、そういう「仕組み」というか「流れ」がこの国で当然になっているのが、日本がそれなりに経済発展遂げてからも、大量生産工場というか、韓国やら中国やらが同等品質かコストパフォーマンスが良いモノを生産すると、簡単に置き換えられてしまう、そして今、それに苦しんでいる原因だ、と俺は思っているんだな。




実は、ちょっとゾッとしているのは、中国の版が比較的、原版のデザインを継承している事なんだな。
経済発展の段階からして、日本みたいな、品の無いけど、どうにかして目立たそう、という意匠は彼の国であって不思議ではないのよね。むしろ社会情勢からして当然と言うか。
なのに、原版のセンスを継承している、という事はだ、少なくとも営業やらエライ人が下らない事は言わない、という事だな。


や、彼の国の製品の品質やらがもう一段階レベルアップしたら、本気で日本は沈むような気がしてきたな。いやマジで。*1



追記:こちらに続きを書いた。

*1:実は同じような事は、韓国の自動車のコンセプト・カーなんかを見ていても感じていて。まだ「無人格」的で、「何々ブランドらしさ」みたいなものは無いのだけれど、カッコ良さみたいなのはここ3〜5年くらいで急速に向上しているな、と思っていて。