この前、

東京現代美術館の「特撮博物館」に行った事は、しばらく前に書いたけど。
そん時は、まぁ、なんか色々思う事があって、でもソレを纏めるのが面倒臭いってのもあって、殆ど何も内容について書かなかったんだけど。
けど、先日、あるムービーをyoutubeでみて、チョッと書いておこうかと。あと、仕事も少し息がつける状態なんでね。


特撮博物館の展示自体は、とても興味深かったし、一般の方が見て、ああ特撮ってこういうミニチュアを撮るんだ、という体感が出来てとても有意義な物だったと思うんだな。
また、ミニチュアの歴史的経緯や、各特撮作品の背後にいる「作り手」にもチャンとスポットを当てて、順序立てて展示がされていたのが良かったですね。それでこそ美術館・博物館で開催する意義があるってもんで。
つか、「特撮」って日本語であるジャンルを指す言葉になっている程なんで、こういうミニチュア展示が常設になっていない事自体が、俺としてはなんか残念だったりする程で。
あー、映画村とか、そういう教養めいた展示とかあるのかな?大阪のユニバーサルとかどうなんだろ。まぁユニバーサルはアメリカ映画なんで特撮とは関係ないんだけど。
まぁ、国内巡回が検討されているらしいんで、そこは良かったなぁ、と。



と、まぁ、展示自体はよく集めたな、と思ったし、ぜひ常設に、とも思ったんだけど、何かこう、「巨神兵」とそのメイキング辺りから、俺が個人零細事業主ではあるけどCG屋さんだったりするんで、ちょっと色々思う事あったなぁ、と。
そもそも「CGを一切使ってません」みたいなのが売り文句になるってどうなんだろうなぁ、とか、あとミニチュアのビルの壊し方とか二人羽織方式のスーツというか操演というかが「特撮の新しい試みを導入して…」みたいな一節があったんだけど、

こちらのムービーは、「巨神兵」のビルの2つの壊し方の、片方の元ネタ(会場の最初のメイキングムービーでは言及が無かったけど、その次のゴジラの制作工房セットの前にあったモニターでは言及があった)

ビル壊しの方は特撮展に行く前に見ていて、今回ダイアリーを書いてみようと思ったのは、先日こちらのムービーを見てから。
二人羽織方式のスーツについてではないけど、こちらのマケットの表現力は、到達点としてはチョッと凄くないか、というか、二人羽織方式から先がまだまだあるよな、と。*1


つまり、スーツやミニチュアがCGに取って代わられ、とかでなく、「特撮のスーツやミニチュア」が諸々の事情で進化し損なったって事なんじゃないかなぁ、と思うんだよね、俺は。
や、決して中の人が怠けていたとか、そういうのでは無くてね、所謂「業界」というモノに嵌ると言うか一部分を占める、という事の反動なんじゃないか、そんな風に思ったな。


その、所謂「業界」というモノの一部分になる弊害ってのは、何も特撮だけでなく色々な業界で見える事なんで、そこら辺は気が向けば次にでも。

*1:つか僭越で申し訳無いけど、巨神兵の足の部分の繋ぎ方は、俺はもっとクオリティの出るセットの仕方があるんじゃないか、なんて考えながら見ていた。