ワンフェスに

行ってきた。
色々と自分ちの財政が厳しい折、行っても気に入った作品を買う事は無理な感じではあったのだが(ホラ、立体モノってどうしても単価が高くなるから)、ワンフェスは見ておかないとなー、立体は実物見てナンボだと思うからなぁ、と。





で、昼近くにはなったけど、行って参りました幕張まで。
今回も先週のコミティアに引き続き、良いモノを見つける位の心積もりで。


んで、思ったのが、今回のワンフェスに出品されてるガレキには、あまりトレンドっていうか流行みたいなのがなくて、(所謂プロは別としてアマチュアの)作り手が気に行った、アニメやら特撮やらのモチーフを作っていた感じが。
だから、例えば特定の作品のキャラをそこかしこのブースで見かける、って感じではなかったなぁ。
まぁ、どのキャラを作って出品できるかってのは、当日版権が降りる降りないって問題があるので、必ずしも書く作り手がトレンドみたいなのを気にする度合いが減ったとは言えないけど、似たようなネタが細かい所の出来不出来の差で競い合ってる様を見るよりかは、俺は楽しかったし有意義だったなぁ、と。


まぁ、それに加えて今回はオリジナル物のガレキが増えた感じが。気のせいだろうか。
また、暫く前から所謂「工芸品」にカテゴライズされるモノも増えた感じが。それらも見るのが本当に楽しい。人間の想像力の奥深さをまざまざと見せ付けられるな。


そんなこんなで、様々な作品を見ることで充電できた。
ここ数年デジカメで作品の写真撮る(そういう方々は念入りに何枚も、しかも各ブースをくまなく回る人が多い)人が爆発的に増えたので、いささか鑑賞がし難いのだが、やっぱり立体モノを実際に見るってのは良いっすなぁ。





ひととおり鑑賞して、片付けに入るディーラーも増えてきた頃にこちらも撤収。途中から落ち合った友人と晩飯を食う。
ほぼ同業なので、世知辛い昨今、色んな意味で「良く」物造りをするには、どうしたらいいんだろうねぇ的な話をしたり。


まぁ、人間、作品的にとか、業界的にとか、あるいは文化とかにとって「良くないよなぁ」と分っていても、その類のお仕事に、背に腹変えられず手を出したりする事ってのはあるんだけど、そこでどんだけ「流されず」にいられるか、己の「美学」みたいな何の足しにもならんモノにどんだけ賭けれるか、ってトコか知らん、と。
てのも、部屋の片付けなどしていると、昔の仕事で作った作品なんかが出てくる。各其々に出来、不出来はあるんだが、今見て「ああ、これはまぁコレで良いやん」と納得できる物は、体力的、金銭的にに厳しかったりしても、救いがあるんだよね。
でも、見てくれの良い悪い関係なく、また当時の状況がドウであれ、「ああ、コレは悲しい、キツい」と思ってしまうものは救いが無いんだな。
世の中に流通している作品も、諸々「仕方なく」作られてるモノ、周到に(あるいは蛮勇で)守るべきものを守って作られてるモノ、様々で。やはり、ここぞ、という部分を大切にしている作品が「良作」なんだろう。
これは一例だけど、庵野監督の「エヴァ」以降、エポックメイキングといっていい作品が見当たらないのだけど、「エヴァ」ってのはオリジナルは「あんな終わり方」をした作品で。それが最早20年もの時を経て第2弾、第3弾と作られ、未だに立派に人を惹きつけている。特に、今やってる第3弾は監督が自分で会社を立ち上げて配給まで、「わざわざ」して作っているし、「Q」も賛否両論である、と。
そこに何がしかの「モノ造りとして守るべきもの」が伺えるんじゃないかしら、とか。




昨晩はちょっと俺は放言が過ぎたかな。まぁそこは此方は零細自営なもんで、引き篭もり状態で仕事してる反動という事で堪忍してもらえれば、と。